質問書とは
質問書とは、出入国在留管理局からあなたはへの質問事項をまとめたものです。「日本人の配偶者等」の在留資格申請の際には必ず提出しなければならない書類となります。その中でも配偶者ビザの審査に大きく影響する、質問書2ページ目の結婚に至った経緯(いきさつ)の書き方が一番重要となります。その理由は、配偶者ビザの申請において一番多く発生する不正が偽装結婚なので、申請者は、本人たちの結婚は偽装的結婚ではなく、正真正銘の国際結婚であることを自ら立証していかなければならないのです。ですから、当該結婚に至ったいきさつをしっかり、わかり易く説明することが重要です。
質問書(交際の経緯)の書き方
1ページ目はお互いの身分に関しての質問になります。質問書の質問に素直に回答していって下さい。注意点としては、自宅の住所や職場住所等は必ずその証明書(住民票、在職証明書)どおりにに記載することです。
続いて一番重要な2ページ目の書き方について解説します。結婚に至った経緯の書き方のポイントとしては出会ってから結婚までの経緯を時系列ごとに、その時の客観的事実や感情の変化を踏まえて出来るだけ詳細に記載していくことです。通常、この行数では不十分になりますので、「別紙のとおり」と記載し、A4の用紙を別に用意して、出来れば4〜5枚程度でまとめるのが良いと思います。審査を有利にすすめるためには1枚程度では少なすぎます。また、出来るだけそれぞれの各イベント毎に年月日まで記載するようにして下さい。どうしても思い出せない場合は〇〇月の上旬、それも不明なら年月までは必ず記入するようにして下さい。(電子写真で紐付けられるのであれば、画像のメタ情報を確認して正確な撮影日付けを確認できると思います)
それでは具体的な記載について解説します。まず、下記の時系列をポイントにしてみてください。
ステップ① 初めて奥様(旦那様)と出会った年月日、場所、出会うまでの経緯
ステップ② 出会ってから交際に至るまでの経緯、交際を開始することになった年月日、場所
ステップ③ 交際から結婚に至るまでの経緯、プロポーズをした年月日、場所、プロポーズはどちらからどんな話しがあったか
ステップ④ お互いの両親に結婚の報告をした時期、ご両親の反応
上記の4つの時期に関しての詳細な書き方を下記に説明していきます。
ステップ① 初めて奥様(旦那様)と出会った年月日、場所、出会うまでの経緯
外国人配偶者といつ、どこで、どのような経緯で出会ったのかを記載します。お二人が出会うにあたり、紹介者がいた場合はその紹介者がどういった人物なのかを詳細に記載します。ここの表記は非常に重要です。配偶者ビザの不許可典型パターンである悪徳ブローカーが仲介する偽装結婚と思われないように紹介者との関係性を細かく記載しましょう。現在、出会い系サイトやSNSを通して知り合ったというご夫婦も増えていますが、そのサイト自体が健全なものであること、どのような経緯で連絡先を交換し、お互いに会いたいと思ったのか等を詳しく記載していくことが重要です。上記事実関係を記載してから、初めて会った時の第一印象なども少し大袈裟なくらいの表現で記載して行きます。例えば、笑顔が素敵、美しい、かわいい、愛嬌がある、自分の親への気遣いができる、振る舞いが素敵などです。この時点で連絡先を交換した場合はその旨も記載します。
ステップ② 出会ってから交際に至るまでの経緯、交際を開始することになった年月日、場所
出会ってから交際に至るまでの経緯を詳細に記載しましょう。交際に至るまでの連絡のやり取りの頻度、デートした場所などの事実関係、そして感情の変化を記載します。相手のどういったところに惹かれていったか。
次に、交際を開始することになった年月日、場所、どちらからどのような告白があったのか。特に告白がなく自然な流れで交際に発展した場合は、その旨を記載します。
*告白がメールやLINEなどである場合は、その文面をスクリーンショットなどして印刷し、提出すると良いでしょう。また交際に至るまでに二人でデートした際の写真など、説明に関する写真があれば添付しましょう。
ステップ③ 交際から結婚に至るまでの経緯、プロポーズをした年月日、場所、プロポーズはどちらからどんな話しがあったか
カップルとしての交際が始まってから、結婚に至るまでの経緯を記載していきます。具体的に二人でデートに出かけた場所、連絡のやり取りの頻度、交際から結婚を決意するまでの感情の変化を詳細に記載しましょう。また交際期間中のデート先で撮影した写真や日々の連絡のやり取りをスクリーンショット・印刷し、提出できればなおいいです。
そして、プロポーズをした年月日、場所、プロポーズの言葉、相手の反応、相手の反応に対する自分の気持ちを記載します。照れくさいかもしれませんが、ありのままの事実を記載していくことが重要です。
ステップ④ お互いの両親に結婚の報告をした時期、ご両親の反応
ここのポイントも重要なのでしっかりと記載しましょう。通常の日本人同士の結婚であれば、ほとんどの方がお互いの両親にご挨拶に行かれるかと思います。国際結婚でも同じです。そして残念ながら、いわゆる偽装的な結婚の場合は、このプロセスを飛ばしているしまうことが多いようです。審査側の関心も高い、結婚の信ぴょう性という観点からも、正式にお互いのご両親に挨拶した旨、それに対するご両親の反応、ご両親と一緒に撮った写真があれば添付し、正真正銘の結婚であることを説明していくことが大切です。
3ページ以降の記載注意点
紹介者の有無記入して行きます。紹介者がいない場合は、「無」にチェックを入れればそれで良いのですが、「有」の場合は、詳しく記載していくことが求められます。上述の通り、審査側の一番関心の高いポイントですので、結婚相談所や結婚仲介会からの紹介の場合は会社名を記載していきます。個人の場合で、友人に紹介された場合は、単に友人と記載するのではなく、いつからの友人でどこで出会った友人か、年齢や性別まで詳しく記載して行きましょう。夫婦間の会話で使われている言語については、日常的に夫婦間で使っている言語とお互いの母国語を記載して下さい。
4ページ以降も質問に沿って回答を続けていって下さい。最後に、日本側の配偶者が日付と署名を自筆で行って完了です。
まとめ
今回は、配偶者ビザ申請時に一番重要となる質問書の書き方と記載上の注意点を解説してきました。審査側は不正が無いかという視点で見てきますので、申請者のプライベートはあまり考慮してくれないのが現状です。この点は理解していただいた上で全ての経緯を素直に記載していくことをお勧めします。不安な点がある場合や1回目の申請で取得を取りたいと思っているなら、専門家に依頼するのもお勧めです。当事務所では初回無料の相談を行っていますので気軽にお問い合わせ下さい。皆さんの申請が上手くいくことを祈っています。
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